久しぶりにワインと料理の組み合わせを楽しむ夕食にしてみました。
グレイス甲州を選んだのはmimiさんのブログ
つまみの女王がきっかけ。mimiさんはCA在住中からカリフォルニアワインのHPを作っているのですが、帰国してからもたびたびワイナリーに足を運んだり、メルマガを発行したりと日本に帰国されてからもさらにパワーアップしてCAワインに情熱を注いでいる女性です。最近では日本のワインにもエールを送っています。
さて、久しぶりにちょっとまじめにワインテイスティング。色は透明感のあるちょっと冷やしすぎだったのですが、最初はグレープフルーツのようなすっきりとした柑橘の香りが主。味わいは最初すっきりとした酸味。ややフィニッシュに苦味(といっても強くはない)。余韻を楽しむにはやや物足りなさを感じますが、料理と一緒に楽しむならバッチリ!料理を邪魔しないワインだろうなぁと期待が高まります。スイすうっと飲めるのです。これまでは日本産の白ワインというと「甘ったるい」と思っていたのが、ガラリと覆されました。これから暑くなったらますますいいんじゃないかなぁ。ややワインの温度が上がってきた方が甘みも香りも膨らんで、私には美味しく感じられました。
さて、用意した料理は4品。
●新ジャガイモのグラタン
●青梗菜と新玉ねぎと豚肉の味噌炒め
●帆立のグリル(醤油味)
●ひじき煮(醤油味)。
和食に合うということだったので、最初は直球で肉じゃがをメーンにしようと思っていたのですが、それだと品数が減ってしまうので(笑)、ジャガイモは単品で洋風に。その方がいろんな味と比べられることになったので、結果オーライでした。
ジャガイモのグラタンはベシャメルソースではなく、薄く切ったジャガイモを牛乳で浸してチーズと重ねて焼くというフランスのレシピで。本当は生クリームを使うのですが、生クリームがなかったので牛乳のみで。時間短縮のため一度別鍋で牛乳でジャガイモを煮てからオーブンで焼きました。
欲を言えば、グリルしただけのシンプルな野菜料理も用意したら良かったと思いました。
あくまでも夫と私の味覚ですが、
1位 帆立の醤油グリルに決定。
(作り方はいたって簡単。
刺身用の帆立を半分に切って、片方に格子状に切り目を入れてから、醤油と日本酒1:1の割合であわせたものに10分ほどつけてさっと焼くだけ。
ワインにもっと合わせるのが目的ならワインを日本酒の変わりに使った方が良いですが、今回はあくまでも和食に合うかを試したかったので日本酒(純米)を使いました)
続いて2位は、やはりほんのり醤油味の ひじき煮(ゴボウ、レンコン、ニンジン、うす揚げ、干ししいたけ。昆布茶入りのシイタケの戻し汁で煮て、薄く醤油でほんのり味付けしたもの)。
味噌炒めは味噌の味がすっきりとした味わいのワインに勝ってしまい、一緒に口にするとちょっとばらばらな感じに。
一番あれ?っという組み合わせが意外にもジャガイモのグラタン。合うかなぁと思ったのですが、チーズの種類にもよるのでしょうけれど(今回はパルメザン)、ちぐはぐな感じでワインは鉄っぽい味が強くなり、さらにグラタンの甘みも消えていまひとつでした。
それにしてもmimiさんのお奨め通り、「和食に合う!」。しかも帆立といった魚介類というのが驚きです。これまでいくら「シャブリ」と「牡蠣」など言われても、どうしても魚臭さが感じられて「やっぱり日本酒でしょ」と思っていた私達。日本酒造りをしている夫にしてみたら「ライバル出現!危うし日本酒!」ですから、気が気ではありません。
そこで、もちろん夫は冷蔵庫から開封済みの日本酒を持ち出して来ました。3年古酒(古酒といってもヒネ香が少ないタイプですが)ということもあるのでしょうけれど、帆立の甘みを引き出すという点では日本酒に軍配が。味噌炒めとは日本酒が抜群に合いました。やはり和の発酵食品だからでしょうか?
グラタンとはどっこい、どっこいってところでした。
それにしても我が家にとってはこのようなアルコールと料理との相性を楽しむ夕飯は実に2年以上ぶり。
私も夫も「アルコールは料理と一緒に楽しんでこそ」という考えなので、夕飯時がお酒と料理の相性を楽しむ時間でした。たとえば日本酒の場合は最低2種類以上を開けて利き酒し(利き酒するのは職業柄夫ですが)、次には「どんな料理と合うか」ということを試しつつ、ああだ、こうだと二人で話しながらだらだらと夕飯を過ごすのが日常でした。
それが、一変したのは子供を授かってから。妊娠してから出産、母乳なのでもちろんアルコール厳禁。「こんなに我慢できるものなのねぇ」と驚くほど私はすっぱりとアルコールを2年以上も断っていました。さらに育児中心を理由にお酒に合わせて何種類かのおかずを用意することがなくなり、夫も相手がいないとつまらないのもあり、休肝日が自然と増え、また飲むときも日本酒なら1合、ワインならグラスに1~2杯と格段に飲む量が少なくなりました。
久しぶりに復活した「ワインと料理を楽しむ夕べ」。まだまだ毎晩と言うわけにはいきませんが、今回後で飲んだ日本酒は開けた時間はもちろん甲州とはちょっと違うタイプの日本酒だったので、次回は甲州ワインVs日本酒(甲州ワインに似た日本酒を探して)でやってみようということになったのでした。